【四季報分析】もし伝説の投資家・清原達郎氏が今の四季報を読んだら? AIに「冷徹な目」を実装して発掘した、理論上「異常に安い」銘柄リスト

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日経平均が乱高下する中、次の投資先を探して四季報をめくる日々が続いています。PBR1倍割れの銘柄は山ほどありますが、その中から「本物」を見つけるのは至難の業です。

「安いと思って買ったら、万年割安のまま動かない(バリュートラップ)」 「業績が良いと思って買ったら、ただの為替円安の一過性利益だった」

そんな失敗を避けるために、今回はある実験的なアプローチを試みました。

もし、あの伝説のファンドマネージャー、タワー投資顧問の元運用部長・清原達郎氏が、今この瞬間の会社四季報を全ページ読んだとしたら、一体どの銘柄に付箋を貼るのでしょうか?

彼の著書や過去の発言から、その投資哲学である「冷徹な資産査定」と「構造変化への着目」を抽出し、AI(大規模言語モデル)にプロンプトとして叩き込みました。

約300ページ分の四季報データを、清原氏の「目」でスキャンさせる。これは、市場の歪みを見つけ出すための、極めてハードなストレステストです。

審査基準:AIに実装した「清原流・二重の関門」

今回、AIに課したスクリーニング基準は、通常の投資家が考える「割安」とは次元が違います。生半可な銘柄では絶対に通過できない、二重の関門を設けました。

関門1:徹底的に保守的な「修正清算価値」

清原氏の真骨頂は、貸借対照表(BS)の数字をそのまま信じない点にあります。今回は、以下の強烈なストレスをかけた資産査定を行いました。

  • 換金できるものしか認めない: 現預金は100%、有価証券は80%、売掛金は70%で評価。
  • 固定資産は「価値ゼロ」: ここが最大のポイントです。土地、建物、機械設備、そして「のれん」。これらは会社が解散する際には二束三文になるリスクがあるため、今回は思い切って評価額をゼロとしました。
  • 負債は100%引く: 当然、借金は全額差し引きます。

この超保守的な計算を行ってもなお、現在の時価総額が「解散価値(修正清算価値)」の80%以下に留まっている銘柄。つまり、**「今すぐ会社を畳んで資産を売り払ったほうが、株価よりも高い現金が残る」**という異常な状態にある銘柄だけを抽出しました。

関門2:バリュートラップを避ける「利益構造チェック」

いくら資産が安くても、万年赤字垂れ流しの企業は「買い」ではありません。清原氏が重視するのは、そこに「構造的な変化」があるかどうかです。

  • 一過性の利益は除外: 円安特需や一時的なブームによる増益は評価しません。
  • 構造的な改善を評価: 値上げの浸透、不採算事業からの撤退、圧倒的なシェア拡大など、来期以降も持続可能な利益改善が見込める企業だけを残しました。

分析結果:砂金の中から見つけた「歪み」

数百ページに及ぶ四季報データを、この「清原プロンプト」にかけてみました。

結果は、ある意味で予想通りでした。 ほとんどの銘柄が脱落しました。

通常のスクリーニングでは「割安」と表示される銘柄も、固定資産をゼロ評価した途端に、財務の脆弱さが露呈するケースが続出したのです。

【重要】リストを見る前の「冷や水」:バリュートラップの罠

さて、いよいよ結果発表…といきたいところですが、その前に自分自身に冷や水を浴びせておきたいと思います。

ここまで厳しい基準で選んだのだから「このリストを買えば勝てる」と思いがちですが、株式市場はそう単純ではありません。

我々個人投資家が最も警戒すべき**「万年割安株(バリュートラップ)」**の存在です。

数字上はめちゃくちゃ割安で、財務もピカピカ。なのに、何年たっても株価がピクリとも動かない銘柄は山ほどあります。

正直に告白すると、私自身も昔、有名な投資本などを読んで「これは理論的にありえないほど安い!」と飛びついた銘柄(例えばロンシールとか…)が、買った瞬間から全く動かず、結局痺れを切らしてすぐ投げ売りした苦い経験があります。

清原氏の基準をクリアしたということは、「財務は鉄壁で、理論上は異常に安い」ことは間違いありません。ですが、それだけ放置されているということは、「安いことにはそれなりの理由がある」場合も多いのです(経営陣に株価を上げる気がない、業界の将来性が絶望的、流動性が低すぎる、など)。

だから、以下のリストは決して「推奨銘柄」ではありません。

あくまで、「AIに冷徹な計算をさせたら、こういう結果が出た」という参考資料・研究材料として、話半分で見てください。この中にも、間違いなく「動かない銘柄」は混ざっているはずです。

【清原流・ベスト・オブ・ベスト】トップ10銘柄

1位:5922 那須電機鉄工

  • 歪みの正体: PBR 0.04倍。正味の流動資産(現預金・売掛金等から負債を引いた額)だけで時価総額の7倍以上ある。会社を解散すれば投資額が7倍になって戻ってくる計算。
  • 選定理由: 電力・通信インフラという「絶対に消えない需要」が追い風。もはや「資産株」の域を超え、市場の完全なバグ。
  • 投資判断: 【最優先・積極買い】

2位:4224 ロンシール工業

  • 歪みの正体: 時価総額17億円に対し、現預金50億円。これだけで時価総額の3倍。
  • 選定理由: 鉄道車両向け床材などのニッチトップ。原材料高を製品価格へ転嫁することに成功しており、営業利益10億円規模を安定的に稼ぐ。
  • 投資判断: 【積極買い】

3位:9972 アルテック

  • 歪みの正体: 修正清算価値が時価総額を44%上回る「ネット・ネット株」。事業価値が「マイナス14億円」と評価されている計算。
  • 選定理由: EV電池や医薬品向け設備など、成長分野の商社として利益が復調。キャッシュを稼ぎながら、資産の裏付けで守られている。
  • 投資判断: 【積極買い】

4位:1443 技研ホールディングス

  • 歪みの正体: ネットキャッシュ(現金−負債)だけで時価総額を35%超過。
  • 選定理由: 建設用ブロックのレンタルという、減価償却が進むほど利益が出る「ストック型」に近いビジネスモデルへの転換が評価。
  • 投資判断: 【積極買い】

5位:3089 テクノアルファ

  • 歪みの正体: 修正清算価値が時価総額を50%上回る。
  • 選定理由: パワー半導体関連のFA装置が絶好調。利益が前期比50%増という「成長株」の顔を持ちながら、中身は「超・割安資産株」。
  • 投資判断: 【積極買い】

6位:3537 昭栄薬品

  • 歪みの正体: 時価総額37億円に対し、流動資産が153億円。優良企業の持ち合い株(含み益)が莫大。
  • 選定理由: 化学品卸として高付加価値品へのシフトが進み、利益率が向上。資産の厚みは、今回のリスト中でもトップクラス。
  • 投資判断: 【積極買い】

7位:9767 日建工学

  • 歪みの正体: 時価総額25億円に対し、流動資産140億円。修正清算価値が時価総額を上回る。
  • 選定理由: 「国土強靭化」の国策銘柄。営業利益が今期「倍増」の見通し。資産背景があるため、業績相場に乗った際の爆発力が高い。
  • 投資判断: 【積極買い】

8位:9244 デジタリフト

  • 歪みの正体: 時価総額10億円に対し、現預金が10億円。実質「事業価値ゼロ」で売られている。
  • 選定理由: AI活用による広告運用効率化で利益が急成長中。この成長力がありながら、キャッシュと同値で放置されている歪みは大きい。
  • 投資判断: 【積極買い】

9位:7822 永大産業

  • 歪みの正体: PBR 0.3倍。修正清算価値が時価総額の80%を大きく超える、住宅設備界の資産王。
  • 選定理由: 不採算製品の淘汰という「止血」が完了。高付加価値な断熱建材へのシフトという構造改革により、利益の質が変化した。
  • 投資判断: 【打診〜積極買い】

10位:5928 アルメタックス

  • 歪みの正体: 現預金だけで時価総額を超過。
  • 選定理由: 積水ハウス向け安定基盤に加え、リフォーム向け高収益製品へのシフトが成功。派手さはないが、負ける要素が極めて少ない。
  • 投資判断: 【打診〜積極買い】

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